見えざるものの共有を

突然ですが、寸劇です。


てん子（PAIエリエル）「それでは、みなさんに　てこちゃんちの　いえがみをしょうかいします。」
碓一助（Angeウリ）「みなさんて、ぼく一人しかいないんだけど……」
点「いーの」

碓「紹介って、また“ハリマサン”？」
点「さきに　いっちゃダメ！」
碓「ご、ごめんなさい」

点「てこちゃんちの　いえがみの　はりまさんの……あれ？　えーと、です」

点「みえた？」
碓「え、いや……見えないけど…。てこちゃん、ぼくには見えないんだよ。ごめんね」

針間（TFカイル）「てん子、彼にはわたしは見えませんよ。彼は私の客ではないのですから」
点「でも！　しょうかいしたら　いいって　いったじゃん」

針「そうですね。筋道はできました。あとは彼が私を信じるかですね」
点「たいちゃんは　しんじるっていってたよ」
針「それは、私を信じたのではなく、てん子を信じたのですよ」

点「ここだよ。ここにいるよ」

針「見ることも聞くことも、触れることもできないものの感覚を共有することは、難しいんですよ、てん子」

碓「ここに、いるの？」
針「てん子は、彼に共有して欲しいんですね。私を」

点「だって、てこちゃんだけ　みえたって、つまんないもん」
針「ふふ。私で遊ばないで下さいよ」

碓「あ……なんか、見える気がする」

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何かにドキドキしたりわくわくしたり感動した時って、傍にいる誰かにもおんなじように感じて欲しいって思います。子どもはそれが特に強いようで、「みてみて」とか色々と報告をしてくれます。それは私にとっては本当に当たり前で、ぶっちゃけた話、「それが？」という類のもの（笑）けれどその、自分が感動したものを共有しようとする気持ちが嬉しいのです。
ただ、その場にある見えるものだったり聞こえるものだったり、感覚を共有できるものならよいのですが、形の無いものだと共有はとっても難しいので、“見える側”だったりすると寂しいものです。特にお化け関係は一般的には“いないもの”ですし。大事な人だからこそ、大事なものをおんなじに感じ取ってほしい。てん子さん（PAIエリエル）がそんなふうに思っていたらいいなあ。